2010年10月23日土曜日

与謝野鉄幹・晶子の歌碑

2010.10.19 小松島に与謝野鉄幹・晶子の歌碑ができたとの新聞記事を見てここ1ヵ月にいろいろな所で歌碑を目にしたので何か縁を感じて見に行きました。夫妻は講演や歌会で全国を回り歌碑も200ヵ所以上もあるそうです。上 小松島、左下 天橋立、右下 花巻。写真はありませんが鬼の舌震のパンフレツトにも歌が載っていて、後で近くに歌碑があることがわかりました。
小松島の歌碑は歌の内容にあわせて波の形でブロンズのカモメも乗っています。晶子の歌は直筆、鉄幹の歌は孫の与謝野馨氏が書いたものです。
 
 阿波行きの船待つ人に時雨しぬ 兵庫のみなと夜の十二時  鉄幹
 船室に我が身を起こしすでに踏む 阿波の港の朝じめりかな  晶子

他に徳島で晶子が詠んだ歌2首
 徳島の藍場のはまの並ぐらと 新まち橋を秋かぜぞ吹く
 疑はず今大海(おおうみ)はかたりけり 鳴門のしおを越す船を見よ

天橋立 小雨はれみどりとあけの虹ながる 与謝の細江の朝のさざ波 寛
     人おして回旋橋のひらく時 くろ雲うごく天の橋立 晶子 

花巻  山のあたままろき緑をかさねたる なかに音しぬ台川の水 寛
     深山なるかじかに通ふ声もして 岩にひろがる釜ふちの滝 晶子
     花巻の湯元の町のともしびを うすく巻けるもみちのくの霧 晶子

鬼の舌震 おのづから山のあるじのこころなり 清き岩間に鳴れる水音 寛
       林泉に松の山をば重ねたり五月の風を人ききぬべく 晶子
       奥山の橋一すじのものならで 岩より岩へ次次に掛く 晶子

2010.10.24 ブックオフで「与謝野晶子歌碑めぐり」105円を見つけて思わず買ってしまいました。また旅行の楽しみが増えました。

 古さとの小さき街の碑に彫られ 百とせの後あらむとすらむ (明治43年)
 ああ皐月ふらんすの野は火の色す 君もコクリコわれもコクリコ (パリ三越)